小さい工務店の戦術

巷で言われる住宅の性能はさまざまだ。
​省エネ住宅、高耐久住宅、さらにⅠoＴ住宅にいたっては
​頭の古い私らおいちゃんにとれば「なんじゃそら？」・・となる。
性能を追いかけるのは良い。
それが住まい手のメリットであるなら、もろ手を挙げて歓迎されることだろう。
​私が言いたいのは、性能とやらがまるで理科の実験のごとく、
数字の多寡で判断されている実情には大いに不満であるというものだ。

​昨日、京都市北区の㈱石田工務店のモデルハウスを見学した。
石田社長曰く、「住まいに一番大切な場所は、美味しいものがつくられるキッチンと
美味しいものが食べられる食卓」なのだそうだ。
​料理が得意なこの社長らしい一家言だが、それだけに無理がなく、
ふむふむ、なるほど・・と思わされる。

​計算高く、理に走った家よりも、小さな工務店にも小さきゆえのこだわりがある。
あれもこれも（流行りだからと）装備されて、それがために却って個性を見失った
家づくりに走るくらいなら、こんな具合に一点にフィーチャーした工務店の家も
​また面白いなと思うんだけれど。