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秋が恋しいです

Staff

見果てぬ夏空の正中で積乱雲が湧き立ち、地表にはひまわりの影が肩を並べて揺れていた。

くだんの暑さでこんがりと実を焦がした稲の匂い。
東の空のどこかから吹き込んでくる里山の風には、まだ秋の気配は伺えない。
ウェザーニュースでは、明日も記録的な猛暑を懸念する文字が並んだ。

相変わらず暑い週末となってしまった。

近頃はガラスの掃出し戸を全開にして、涼しい夜風を滑り込ませる、九月の夜の過ごしかたなどが、
「ああ、それは理想ですねー」なんて、私の周りで話題になった。

思うに、どこかの年齢を境に機械的に制御された空調や換気などよりも、自らの手によってマニュアルで調整する、ほんのひと手間に意味合いを感じるようになるのだ。

それは多分、ウッドデッキに出て秋虫の囁き声に耳を傾けるとか、薪ストーブで暖をとりつつ、炎の揺らめきをぼんやり眺めているとか。
そんな暮らし方に抱くノスタルジーなのかもしれない。

私も馬齢を重ねてはこんなことばかり訴えている。性能やデザインよりも、もっと大切なこととして。
私の仕事もそろそろ佳境に差し掛かっているなと思う、この頃なのである。
 

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