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水鏡

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田植えが済んだばかりの田園が、束の間水鏡になって山里の風景を浮かべた。
空は陽気で、風は凪いで、今の時期は特に印象画みたいなるんだ。

丹波は森と水のふるさとなんだなぁ。

瀬戸内海と日本海からの風がちょうど合流するのが丹波の辺りで、なのでここらは憂鬱な多雨地域なんだ。
丹波の山々に降り注いだ雨は、風から水へと姿を変えて、瀬戸内海側と日本海側それぞれの海に流れていく。

そんなことを考えると、この素朴な風景が、とても豊かに思えてくるわけです。

秋には金色の敷物を広げたような田園となる。
それを楽しみに暮らしていくってのも、なかなかアリじやないですか?

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