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【R 50】50歳からのリノベーション 居場所探し

Staff

今日の打合せは50代後半の夫婦が住む、旧家屋の改修工事案件なり。
 
築八十年余。経年で傷んでしまった水回りや建具や床など。
いかにも退役軍人みたいな設えと対話するような作業なのだが。
 
でも、そこには幾つもの二者択一がある。
 
設備も内装も新しく、綺麗に仕上がって、それでいいならリノベーションなどと言わぬ。
 
何かこう、もっと…、たとえばうっかり笑みがこぼれ落ちそうな、もしくはこんこんと幸せの構図が湧き出すような。そんな暮らしってないのだろうか。
 
胸躍るような心の叫びに代わる、終の住処としての計画を、私は目論んでいた。
 
今回は思い切って、ロフトと薪ストーブと、そしてグリーンのある暮らしを提示した。
 
それらは人生の第二幕を彩るにふさわしい。
ありふれた日常の中に、スキっと柑橘系の刺激ある生活を送ってほしいのだ。
 
これまでの慎ましい勤勉な人生の、ささやかな褒美として、終の住処での甘美な暮らし方を、私は切に願っている。
 

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