秋が染みてくる
2022/09/01
- カテゴリ:社長のヒトコト
- 書いた人:由良 俊也(代表取締役)
秋になって(と、言ってしまお)最初の地鎮祭だった。
小糠雨降る市島町の田園では、我さきにと稲刈りが始まっていた。
きはだ色の市松模様の風呂敷を広げたみたいに、颯爽とした風景が西の堤防へ伸びていく。
神事が終わって、土いじりに興じる小さな兄弟に目を細めながら、
「誰よりも妻が一番楽しみにしてるんですよね」
施主は噛み締めるようにそう言った。
私も優しい言葉の韻律に頬を緩めて頷いた。
ふと見上げると、柿に微かに赤味が差していた。
待ちかねていた秋の色に、やっと出会えた気がする。
刈穂の香ばしさを含んだ風が吹いて、遠慮がちな秋虫の、囁くような鳴き声が始まった。
丹波に秋が染みてくる。
小糠雨降る市島町の田園では、我さきにと稲刈りが始まっていた。
きはだ色の市松模様の風呂敷を広げたみたいに、颯爽とした風景が西の堤防へ伸びていく。
神事が終わって、土いじりに興じる小さな兄弟に目を細めながら、
「誰よりも妻が一番楽しみにしてるんですよね」
施主は噛み締めるようにそう言った。
私も優しい言葉の韻律に頬を緩めて頷いた。
ふと見上げると、柿に微かに赤味が差していた。
待ちかねていた秋の色に、やっと出会えた気がする。
刈穂の香ばしさを含んだ風が吹いて、遠慮がちな秋虫の、囁くような鳴き声が始まった。
丹波に秋が染みてくる。