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コトスの古民家ばなし その二

Staff

お次は築百六十年!古きものをこよなく愛するご夫婦の家づくり。
歴史と風土と伝統と。
受け継ぐことの大切さを垣間見てしまったなあ、という話。


8年前の仕事。

築160年の古民家改修工事だった。
依頼が舞い込んだ当時は、この築年数の古さに委縮してしまったことを覚えている。

南に面する和室と縁側には手を加えないという条件で、北側のダイニングリビング及び水回り、それから一部居室と収納を改修するというプランでまとまった。

結果として和室を既存のまま残したことは大正解だったと思う。

客間から鞘の間、仏間へと三部屋が連座する間取りは、なかなかお目にかかれないものだ。(三枚目の写真)
ちなみになんでこうなってるかというと、客間から奥へ通されるほど、賓客として扱われたからだとか。
その証拠に仏間の天井が一番高くなっている。

ともかく、もしも安直にあるいは生半可に手を掛けていたら、この古の風味を毀損してしまっただろう。

でもここはあくまでも非日常の空間。
この部屋の魅力が分かるのは、それなりの歳を重ねてからでも遅すぎることはない。
それも古民家リノベーションの楽しみなんだと私は思う。

さて、他方北側のリビングダイニングや水回りなんかは日常生活の空間だ。ここは古色ゆかしい風合いよりも便利さや快適性を優先してもいい場所。断熱工事もペアガラスのサッシも施した。

何より自然のもの、アンティックなもの、より民芸的なものなどがお好きな施主には、これくらいの古民家テイストはちょうどいいんじゃなかろうか。

洒落たフラワーボトルやグリーンたち。レトロな家具やボンボン時計とか。
それぞれが無造作に調和していて、見ていて楽しくなってくるのだが、これぞ古民家リノベの面目躍如たるとこなんだろうね。
 

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