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工務店のカタチ

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 先日、滋賀県長浜市の工務店、内保製材さんを訪ねてみて、漠然と感じたこれからの地域工務店像について書きます。

​ ご多聞にもれず住宅業界も、全国的に展開する大手ブランドと、関西とか九州とかの地方区分で営業する準大手、そして特定の地域を根城とする中小工務店が、激しくしのぎを削る状況です。
 圧倒的なブランドイメージやマンパワー、さらには展示場などの集客力において強みを見せる大手企業に対して、土着の地域工務店はいかに立ち向かうか。

​ 自分なりに考えてみました。
​「設計力やデザイン性、あるいは技術や材料においてピンピンに尖った」工務店。その実力は超大手ハウスメーカーさえも凌いでいる地域の工務店もあります。
​他方、「従来の工務店のイメージを超えて、地域に働きかけ、提案し、親しまれる」工務店。その土地での暮らしのいろいろな局面に関りを持つ、そんな工務店も悪くないのではないかと。

​ 例えば冒頭の内保製材はその名の通り、出自は製材所だが今は住宅を施工する工務店です。
​設計もさることながら、地元産材の安定感と地元大工の安心感で琵琶湖湖北地方の多くの人に愛されている。そんな工務店の造る家の良さを築十数年のモデルハウスに垣間見ました。
​ 
 なんとも居心地の良い空間があり、仕上がりがいつまでも色あせないで落ち着いた雰囲気だ。
​歳月がいい具合にこの家を染め上げていくような、まるでそうなるのが初めから分かっていたような、
こういう家はやはり大手では造れないんじゃないかと思ったのでした。



 

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