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氷上町のリノベーション二件

Staff

氷上町で取り掛かっている2軒の古家リノベーション。

近年の住宅では見かけることのない地松の丸太梁が露わになっている。
かつて天井材に隠れていたこの野趣溢れる部材を、リノベーションでは大胆に露出することは珍しくない。

船底天井といって、船の底の部分をひっくり返したような形状に天井を仕上げることで、
梁は数十年ぶりにひと目に晒されるのだ。


古いこと、古いものを敬愛し、その価値に向き合うことが古家リノベーションの勘所だと心得ているつもりだが、改めてこの古色ゆかしき素材に心が踊らされるようだ。

新築でこれはなかなかできない。
敢えてこれをすると、かえって古きに寄せた無理矢理感が見えてしまうからだ。

今、私はさまざまな絵図を頭に浮べては掻き消している。
ここの主一家は星の降り注ぐ夜に、まるでおとぎ話のような団欒を楽しむのだろうか。

たとえば久しぶりに家族が揃う正月休みなどは、母の手づくりのふるさとを味わうとか、
ほのぼのと微笑ましく、暖かな絵図だ。


私のとめどない空想はいつまで続くんだろうかね?
また楽しみな現場が増えました。うしし。
 

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