石垣島の話
2023/11/06
- カテゴリ:社長のヒトコト
- 書いた人:由良 俊也(代表取締役)
ー 石垣島旅行記 ー
見はるかす海へと続く一本道と、さとうきび畑だった。
今年、夏の始めに読んだ小説「風のマジム」は、沖縄の特産であるさとうきびからラム酒を造る、そんな夢に駆られた女性の奮闘を描いたものだった。
しばし小説世界に浸りながら、この美しい風景を楽しんだ。
ただ、たったひとつ、悲観的に心の蹉跌となった言葉があった。
土産物屋の老主人は言う。
「子どもたちは大人になると、みんなここから出ていくんよ」
夢のかけらを求めて若者は海鳥みたいに島を後にする。
目に染みるほどに青い空にも海にも別れを告げて、やがて誰も彼もいなくなるのだと。
ここは最果ての島。
夜空に雲をくし削りながら浮かぶ月のようだ。
潮風はさとうきびの葉を揺らして嘆いている。果てしない海の波音よりももっと切ない韻律を繰り返して。
見はるかす海へと続く一本道と、さとうきび畑だった。
今年、夏の始めに読んだ小説「風のマジム」は、沖縄の特産であるさとうきびからラム酒を造る、そんな夢に駆られた女性の奮闘を描いたものだった。
しばし小説世界に浸りながら、この美しい風景を楽しんだ。
ただ、たったひとつ、悲観的に心の蹉跌となった言葉があった。
土産物屋の老主人は言う。
「子どもたちは大人になると、みんなここから出ていくんよ」
夢のかけらを求めて若者は海鳥みたいに島を後にする。
目に染みるほどに青い空にも海にも別れを告げて、やがて誰も彼もいなくなるのだと。
ここは最果ての島。
夜空に雲をくし削りながら浮かぶ月のようだ。
潮風はさとうきびの葉を揺らして嘆いている。果てしない海の波音よりももっと切ない韻律を繰り返して。