スタッフブログ

八月はすぐそこに

Staff

風鈴が軒先で涼しく鳴って、裏山からヒグラシの声が溢れてきた。

山南町ではこの夏からリノベーションが始まっている。
半年ほど前は築八十年余の母屋を改修した。
そしてこの度は若世帯のための離れのリノベーションに取り掛かっている。

なので、中休みをはさんで足掛け二年に及ぶ大改修ってわけだ。

ひとつの家にこんなに長く居座るのはちょっと記憶にないほどだ。
おまけにこの最近の猛暑もあって、施主も不自由を極めていることだろうに。
そこは一家の前向きさと大らかさにずいぶん甘えさせてもらっていると思う。
私はきっと心に留めおきたい。

カラコロ、カラコロ。
ガラスの風鈴の一途な音が日盛りにやさしく響いた。

どことなく山向こうの遠くから聞こえてくるような。
八月の扉が静かに開く音がするのだ。

一覧へ戻る