スタッフブログ

十津川村サスペンス劇場

Staff

不肖ながら、結婚28年の記念日に、奈良県十津川温泉に繰り出した。
当地で温泉宿と介護福祉施設を営むという、妻の知人を訪ねたものだ。
五條市から延々とつづら折りに続く山間の街道を走り抜けて、ようやくたどり着いた小さな温泉街。
お目当ての宿は、元々は福祉施設を営むオーナーが、湯治場として買い取った古い旅館だった。
増築に増築を重ねた木造と鉄骨造の4階建てで、各階に3室の客間と中浴場があるような小体な宿だ。宿泊客は我々だけらしい。
部屋にはテレビもなければ時計もない。歪んだ木製の入り口戸のカギといえば、昔の木造の校舎のようにねじ込み式だった。面白いのは、人手がない中での営業だからなのか、夕食の片付けが済んだ後は、スタッフが皆帰ってしまうというのだ。女将はそれをしれっと真顔で、いや笑みを浮かべて言うのだが、にわかには理解しがたい状況に、私も笑顔でうなずいてしまった(笑)。
「いやいや、まてよ。そんなのアリか?もしも我々夫婦以外の気配や物音がしたら、、、それはまるでホラーじゃねえか!」と、笑っていられる局面ではないのだが、結論から言うと、そんなミステリアスな場面はまるでなかった。
むしろ、熱めな湯加減と夜空の満点の星々、静寂の中にころころとたゆとう十津川のせせらぎが最良の癒しで、
この上ない時間を堪能したのだ。
なので、本ブログのタイトルは全くの偽りアリで、申し訳ないです。
十津川温泉、太陽の湯。もしよければ行ってみてくださいな。


 

一覧へ戻る