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こんなリノベがありました

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先日は、かねてから厚い要望が多く寄せられていた、古民家リノベーションのOBさま宅見学会だった。

築五十年余、在来工法二階建てで、農機具などの機屋兼居室が以前の姿だ。
かつて土間では牛が飼われていた。
昔の田舎屋にはよくある、トイレが母屋と離れて設えられていた。

住まれて四年を経て、そろそろ生活感が滲み出し始めた時を待って拝見させてもらったものだ。

古民家リノベーションだから、そこそこの不自由はある。
時々古い梁なんかに頭をぶつけそうになる。
けれどもそんな不具合も笑って許せる味わい深い暮らしがあるんだ。

例えばフルオープンできる掃き出しのサッシから望む山里の風景。
春の主役は一本の桜の老木だ。まだ少し寒い春の月下にデッキで桜味の酒なんてどうだろう。

例えば冬の雪景を薪ストーブを灯したリビングから眺める、土曜日の朝の少し苦味のコーヒーとか。

そんな想像を駆り立てる家になっていた。

この一家の暮らしの色や温度が感じられる。
いい家だなあと、私はつくづくほくそ笑むのだ。

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