旧友、再会す
2017/11/02
- カテゴリ:KOTOSの休日
- 書いた人:由良 俊也(代表取締役)
大学の四年間を同じ下宿屋で過ごした友がいる。
就職して最初の勤務地が広島で、その後北九州、鹿児島と移り住み、
ようやく故郷の福井に帰ることになった。
ここで九州の郷土料理と焼酎を楽しめる、小体な居酒屋を開いたのは
まだ暑さの残る九月の終わりだった。
近畿地方に木枯らし一号が吹いた日、私は休暇を取って開店のお祝いに覗いてみた。
この歳になって、あとどう頑張っても10年かそこらのサラリーマン生活を捨て、
30数年ぶりの故郷で商売を始めるのは、よくせきの事情や覚悟のものだろう。
苦労話は枚挙にいとまがないが、それよりも彼の思い切りに先ずは祝杯といく。
懐かしい話に乾杯。
お互いの近況に乾杯。
30年ぶりの再会に乾杯だ。
あとは、そう、これからの人生にも一応乾杯しておこう。
新しい生活が軌道に乗るまでは休まず店を開けるそうだ。
休もうとも、気持ちが休まらないという。そんな彼の心証は痛いほどわかるから
「体は大事にな」といって店を後にした。
人生 別離足る
会う喜びは短くて、たちまち別れは訪れるもの。
また会おうぜと約束の言葉に、彼の気概を感じ取った。
就職して最初の勤務地が広島で、その後北九州、鹿児島と移り住み、
ようやく故郷の福井に帰ることになった。
ここで九州の郷土料理と焼酎を楽しめる、小体な居酒屋を開いたのは
まだ暑さの残る九月の終わりだった。
近畿地方に木枯らし一号が吹いた日、私は休暇を取って開店のお祝いに覗いてみた。
この歳になって、あとどう頑張っても10年かそこらのサラリーマン生活を捨て、
30数年ぶりの故郷で商売を始めるのは、よくせきの事情や覚悟のものだろう。
苦労話は枚挙にいとまがないが、それよりも彼の思い切りに先ずは祝杯といく。
懐かしい話に乾杯。
お互いの近況に乾杯。
30年ぶりの再会に乾杯だ。
あとは、そう、これからの人生にも一応乾杯しておこう。
新しい生活が軌道に乗るまでは休まず店を開けるそうだ。
休もうとも、気持ちが休まらないという。そんな彼の心証は痛いほどわかるから
「体は大事にな」といって店を後にした。
人生 別離足る
会う喜びは短くて、たちまち別れは訪れるもの。
また会おうぜと約束の言葉に、彼の気概を感じ取った。